太陽光発電は、発電過程において有害な排気ガスや二酸化炭素を排出しない、クリーンな発電設備として注目されています。
また、太陽光が得られる場所であれば発電することができるという利点もあります。
太陽光発電は無償の太陽光を電気に変えて利用できるため、ご家庭の電気料金を大幅に減らすことができるという点も魅力のひとつでしょう。
余剰電力が発生した場合にはかえって利益になるということもありますので、経済的メリットは大きく、且つ省エネ意識も高まります。
自家発電ですから災害時等でも電力が使えるというのも非常に大きなメリットで しょう。
地球温暖化は今度も進みつづけています。その原因は二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスであるとみて間違いありません。
「今世紀末までに、地球の平均気温は最大で6.4℃上昇してしまう。」2007年2月に国連「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が発表した報告書で進行する地球温暖化についてこう指摘しました。
また、地球温暖化防止京都会議で、日本は2008年から2012年までに温室効果ガス(二酸化炭素など)を6%削減するという目標を決定しています。
その対策のひとつとして、国も推進しているのが太陽光発電なのです。
太陽光発電は、発電時に二酸化炭素を出さず、騒音もなく、排気ガスも排出しません。
とても環境にやさしいクリーンなエネルギーなのです。
2012年7月に再生可能エネルギー固定価格買取制度が開始されて以来、当初42円の買取価格が設定された買取価格は毎年見なおされ徐々に下がってきております。
2014年の電力の固定価格買取制度では10kw未満「余剰買取・37円・10年」、10kw以上で「全量買取・32円+税・20年」と設定されました。
では2015年はどうなるのでしょうか?
実はこの制度、施行されたときに明記されている一文があります。
「法の施工後3年間は、買取価格を定めるに当たり、再生可能エネルギー電気の供給者の利潤に特に配慮すること」
つまり、2012年から2014年までの3年間はお得な売電価格に設定すように決められていたのです。
この高めの価格設定は太陽光発電に取り組む企業や家庭を早急に増やすことが目的で、この3年間に太陽光発電を設置し、買取契約を結ばれた方は、10年ないし20年間の「お得な」買取価格が保障されることになります。
この「お得期間」が終了する2015年度からはどうなるのか
今のところ「お得期間」の延長はなく、期間の終了により、制度施行時より買取価格が下落していることを踏まえると、買取価格はより大きく引き下げられることも考えられます。
2014年は機器設置に対する国からの補助金が廃止されました。
太陽光発電システムの価格がだんだんと下落してきたことが理由と考えられます。
とはいうものの気軽に設置できる価格ではないことは依然として続いており、今後導入に際しては自己負担が大きくなってくるでしょう。
しかしながら、県、市町村などの各自治体からの補助金がある可能性もあります。補助金の有無や金額は各自治体によりますのでお住まいの地域ごとに調べることが必要です。
参考 Panasonic:全国の補助金がわかる
買取制度自体はなくらないと考えられます。
せっかくの発電分を無駄にしてしまうのは非現実的です。というのは、電力会社が、発電設備を新たに建設するために資本投資するよりは、効率的に電力を集めることができるからです。
経済産業省資源エネルギー省によると
「買取期間が終了したあとの買取条件は、国による価格の規制が終了しますので、発電事業者と電気事業者との合意により買取価格を決めていただくことになります」
とあり、制度の終了後は電力会社がそれぞれ買取金額を決められるとしています。
現在の固定価格買取制度では、売電される電力の買取資金は、電力会社の利用者全体で負担することが定められています。
しかし、太陽光発電によって売電収入がある人と、売電収入が無く電気代を払うだけの人のギャップが広まることが問題視されており、制度の効力が切れた後までこの価格を保ち、利用者に負担を要求する事は電力会社にとって簡単ではありません。
また、電力会社が自社の予算から差額を捻出する事も考えにくく、10年後、および20年後の買取価格は、制度終了時点の電気料金を下回る価格に定められると考えられます。
買取価格が電気料金より高く設定される事はないと考えると、より多く自家消費したほうがお得ということになりす。10年後ともなると「電気自動車」や「蓄電池」の普及がかなり進んでいると考えられ、自宅の屋根の太陽光発電で発電した電気の大部分を、家の中で消費できる状況が整います。
太陽光発電の発電分の自家消費に対する需要に加え、エコの観点からもこれらの機器の普及はさらに促進されると予想できます。
太陽光発電で作った電気で走る車が増えると、二酸化炭素排出量のさらなる削減につながり、蓄電池の普及はスマートグリッド社会の達成にも役立つと言われています。
今この時期に太陽光発電をとりつけるということは収入面でのメリットに加えて、10年先さらにエコロジーな生活を実現させるための大きな一歩になると考える事ができます。