リフォームを考えるキッカケには4つあります。
この4つのキッカケは、それぞれが独立した理由でリフォームを必要としていて、やってくる時期もバラバラです。
【1】補修・修繕のため
【2】住宅のライフサイクルにあわせたメンテナンスのため
【3】人のライフサイクルの変化による必要性のため
【4】グレードアップなど欲求をかなえるため
【1】補修・修繕のリフォームとは、雨漏れやひび割れなど、壊れたり悪くなったところを直すためのリフォーム、【2】住宅のライフサイクルにあわせたメンテナンスのリフォームとは、部位の寿命ごとの定期リフォームのことです。
住宅は様々な材料でできていて、それぞれの部位ごとに寿命があります。
例えば、防蟻処理は5年おき、外壁の塗装は10年おき、水まわりの設備交換は15年〜20年程度にやりかえることで、住宅は良い状態を保ち続けることができます。
これが住宅のライフサイクルにあわせたメンテナンスのリフォームです。
【1】補修・修繕のリフォームは、【2】住宅のライフサイクルにあわせたメンテナンスのリフォームを適宜行っていくことで、事前に防いでいくことができます。
【2】のメンテナンスのリフォームで大切なことは時期を逃さないことです。タイミングを逃すと、腐食が進行するなどして後々費用が増大することになるかもしれません。
【3】人のライフサイクルの変化にあわせたリフォームとは、年をとったらバリアフリーにするというように、年齢・世代とともに家の形を変えるリフォームのことです。
【4】グレードアップなど欲求などをかなえるリフォームとは、今より良くしたいという欲求をかなえるリフォームのことです。
生活の仕方は時間と共に変化します。子どもの誕生や独立などによる家族構成の変化や2世帯同居、定年退職など、人生の大きな節目に行うことが多くあります。
年をとれば体力の衰えも感じますし、着るものの好みや家の中での過ごし方も変わることでしょう。
このように人生における生活の変化の繰り返しを人のライフサイクルと言い、住宅の形もこのサイクルにあわせて変化させる必要が出てきます。これが、人のライフサイクルの変化にあわせたリフォームです。
これらのリフォームをその都度行っていたら、二度手間になったり、効率が悪くなりムダな費用が掛かったりしてしまいます。
ムダ無く効率的にリフォームするには、この【1】〜【4】までの工事を上手に組み合わせて、時期をあわせてリフォームすることが大切です。
このタイミングを間違え、補修したばかりのところをまた壊すようなことになってしまってはもったいないことになってしまいます。
5年先、10年先、20年先と暮らしのシーンを想定し、必要になりそうなリフォームに合わせて予算を割り振ってみましょう。
この時、メンテナンスのためのリフォームと、暮らしにあわせるリフォームを同じ時に行うようにすれば、費用も手間も無駄のないリフォームをすることができます。
木造住宅は手入れさえ怠らなければ、50年以上はもちます。性能によっては100年以上もつ品質の家も少なくありません。
上の表は木造住宅の場合の「住宅のライフサイクル」の例です。
いわゆる、各部位の寿命です。
効率のよいリフォーム時期は、住宅のライフサイクルにあわせてできるだけまとめて工事をすることです。
例えば、住宅のライフサイクルにある外壁塗装の時には足場を掛けます。
いったん足場を掛けたら他にも足場が必要になるリフォーム、雨どいの補修、2階の雨戸の交換、ベランダに屋根を付けるなどのリフォームも一緒に行えば無駄な費用を減らすことができます。
リフォームを考えるとき、一つの制限となるのが「予算」という現実問題です。
自己資金、ローンの活用など様々な方法で住宅のリフォームをご検討されることでしょう。
確かに住宅にかかる費用は高額になります。予算内でのリフォームを検討するだけではなく、より、賢いリフォームに取り組みたいものです。
リフォームに対して、国は多くの支援制度を設けています。それらは大きなメリットを与えてくれるものであり、これらを知らないと「損」をすることもありえます。
制度を活用することで、ワンランク上の暮らしができるかもしれません。
制度を上手に活用することが、賢いリフォーム、お得な住まいづくりにつながります。